托鉢日記―金欠病及び病気療養中につき・・・
前原を托鉢した。
この年の一月から糸島市となり、「前原市」という地名が消えたのだが、
"まえばる"という意識はまだ残っている。
一市二町の頃は前原、志摩、二丈それぞれの意識があったようだけど、
糸島市誕生によって、怡土(いと)と志摩(しま)はひとつになった。
この糸島の歴史をさかのぼれば、怡土と志摩はかつて仇同士だった。
とはいえ、その歴史を考察する資格は私にはない。
ただ、私の托鉢は、ひとつになった糸島をエリアと考えていこうと思う。
へっぱくはさておき、
今日はお客様と楽しいバトルがあったので、再現してみます。
ピンポーン。
「はーい」
「お忙しい時間におそれいります。羅漢と申します」
「表になんか書いてありましたけど、おじゃましましたあ」
「ああ、書いていても大抵はいってきよりますよ」
「私も一瞬たじろいたんですけど、思い切ってピンポンしたんですよ」
「あは、」―先方少し笑うー
「今日は"まごころサポートクラブ"と申しまして、私共の会員制度のご案内で来たんですよ」
「葬儀代ってかなりかかるじゃないですか」
「そうなのよ。うちなんか金ないからそんなかけられないですよ」
「たぶん冗談で書いているとは思いますけど、そんな方にはうちの制度は最適ですよ」
「あは、」―また笑うー
―ここで、勢いに乗じてセールストーク展開!
「主人と相談してみます」
「わたくし、takと申します」
「えーと名刺・・あっ申し訳ありません。名刺入れ忘れて来たみたいです。
営業マンとして失格ですね」
「いいですよ。これに書いておきますから」
―私胸の名札を手で示す。先方渡したパンフを示すー
「またおじゃまさせて頂きます」
「今度来るときも、玄関で一瞬ためらってピンポンを押しますから」
「あは、」―またまた笑いー
「ありがとうございました。失礼しまーす」
金欠病及び病気療養中につき、押し売り、訪問販売一切お断りします。
玄関の入り口には、こんな木札が掛けてありました。
カテゴリ 托鉢日記
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